手の描き方のコツをつかもう!指の構造を把握して自由で多彩な手を描く練習方法
皆さんこんにちは!ねこすけです。
今日のテーマは手の描き方についてです!
手の描き方については以前も軽く取り上げましたが、今回はもう少し詳しく見ていきましょう!
*必要な解説画像などは今後随時更新していきます!
手は顔ほどにものを言う
人間の感情を表すのはもちろん表情(顔)ですが、時に手もまた顔と同じくらいその時の感情や状態を表します。
興奮したり、緊張したりしているときは自然と手に力が入りますし、リラックスしている時は力が抜けます。
「手に汗握る」という言葉もあるように、ウキウキやドキドキなど、その時々の感情は顔だけでなく手にも表れます。
手が描けることで人物の動作に幅が出るのはもちろん、内面を表すと言う面でも表現できることがぐっと増えます!
しかしその分、手というのはとても複雑なので、描くことにおいては難易度の高い部位になります。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”nekosuke.jpg” name=”ねこすけ”] でも、描けるようになるととっても嬉しいよ!
楽しみながら練習しよう![/speech_bubble]
手を描く上でどんなところに気をつければいいのかわからない。
練習してもなかなかうまくならない。
と言う人も、僕と一緒にコツをつかんで自分好みの手をかけるようになろう!
千差万別の手
同じ手でも、年齢や体格、性別によって手の形は全然違います。
子どもの手は小さくてぷっくりしているし、大人になると指の細さや筋、骨格が目立つようになってきます。
さらに年をとるとシワが増え、骨が浮き出てきます。
男性はガテン系なら力強くゴツゴツした感じにすると強さが出るし、インテリさんなら細く、筋が少し浮き出た感じを表現すると色っぽさが出ます。
女性の場合はあまり凹凸を描かずに曲線を意識すると肌や指の細やかさや綺麗さを表現できます。
手の構造
一度自分の手に触れてみてください。
骨がどうなっているか分かりますか?
手の骨は、手首付近にある手根骨からそれぞれ手の平を通って各指まで伸びています。
なので、手の平は骨格だけで言うとかなりスカスカなんですね。
もちろん筋肉や筋があるので、空っぽというわけではありませんが、 「骨がどうなっているのか」「見えない部分に何があるか」を知ることは絶対に今後の力になるので少しずつ知って「へー」っと言いましょう!
指
それぞれの指の特徴を見ていきましょう!
関節
人差し指~小指までの4本には関節が3つあります。
しかし、 親指は関節が2つしかありません。
可動域
人差し指~小指までは、手の平に対して上下に動かすことができます。
親指は手の平に対して左右に動かすことができます。
親指だけは手の平を正面にした時に少し横を向くのも特徴的です。
手を描くときはこれらの関節や指の向き、可動域などを意識して描いていくとよりリアルな手になります。
手を描いてみよう!
手を描く場合はまず「指」と「手の平」を分けて考えていきましょう。
指を描いてみよう
指も大きく2つに分けることができます。
それは、 親指と親指以外の指(人差し指~小指)です。
指は動きや向きによって見え方が大きく変わるとても難しい部位ですが、ちょっとしたコツを知り、特徴をつかむだけでグッと描きやすくなり、見え方がグッと良くなりますよ!
親指以外の指
人差し指~小指には関節が3つあります。
指はそれぞれの関節のところにシワができ、指を触ってみると関節のところがポッコリしているのがわかります。
指を描くときは3つの柱を組み合わせて考えてみましょう。
指は指骨という3本の骨でできています。
その骨を円柱の柱として考えるとわかりやすいです。
- 正面から見た場合は関節を少し膨らませて、凹凸を表現しましょう。
- 指の甲から見た場合は平坦だけど、少し関節部分を盛り上げて。
- 指の腹から見た場合は逆に、関節と関節の間を盛り上げて描いてみましょう。
親指
親指は5本の指の中で最も大きく、関節部分も他の指に比べて太いです。
親指には骨が2本しかないので、関節も一つ少ない2つだけです。
関節部分と爪を大きく描くことで親指らしさを表現することができます。
親指の向きごとによる見え方も上記同様で、
- 正面から見た場合は関節を少し膨らませて、凹凸を表現。
- 指の甲から見た場合は平坦だけど、少し関節部分を盛り上げて。
- 指の腹から見た場合は逆に、関節と関節の間を盛り上げて描いてみましょう。
- 親指の長さは、関節ごとに均等な長さになります。
爪
爪は平坦に見えて実は結構ポッコリ盛り上がっています。
真正面から見るとアーチのように指に覆いかぶさって指先を守っています。
親指の場合は他の指に比べて爪を大きめに四角く描き、小指は小さく、少し細長く描きましょう。
曲げた指
曲げた指を描くのってとっても難しいですよね!!
特に苦労するのは曲げた時にできる指のシワや、関節の表現ではないかと思います。
曲げた指を描く場合も、指の骨を円柱として考えましょう。
関節部分には丸を描いて球体関節のようにして考えてみましょう。
自分の指や手の写真を見て、それらを円柱で表してみましょう。
人差し指~小指の場合は3本の円柱で、親指の場合は2本の円柱を使いましょう。
描けたら、アナログの場合は練りゴムなどで線を薄く消して、
デジタルの場合は透過度を下げて半透明にしてからレイヤーを変えて指を描いてみましょう!
指の先端は刀のように指の腹部分が斜めになっています。
まん丸にせず、少しとんがるように描くと指らしさが出ます。
曲げた指を描くときに最も意識しなければならないのはシワの入り方です。
見るアングルによってそれぞれの関節でできるシワが前に出てきたり後ろに隠れたりと変化します。
この変化を表現することでより曲げると言う動作が自然に見えます!
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指のシワをどこまで描くかは画風によって省略具合を変えてください。
漫画や描きたい絵柄によっては必ずしも描かなければいけないわけではありません。
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☆ 勘違いしやすいポイント ☆
指を完全に曲げた時、関節は“直角”になるわけではありません!
むしろ直角以上に曲がって手の平に収まります。
なので、第二関節をより手の平側に曲げて指を中に巻き込むようにしましょう。
指の位置と長さ
指はそれぞれ長さが違います。
指の付け根部分をよく見ると、まっすぐではなく、少しカーブを描いているのがわかります。
手の平に指を描く場合はこの「カーブ」を意識して、補助線などを使って描いていきましょう。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”nekosuke.jpg” name=”ねこすけ”] 絵を描く上で補助線はどんどん使おう!![/speech_bubble]
指の可動域
指はそれぞれの関節が全て同時に曲がり、各関節は円を描くように動きます。
動作をつけるときは無理が出ないように補助線で関節の可動域を描いてから指を描くと描きやすいです。
4本の指を並べて描いてみよう!
指を描くときは、見えない所にも指がちゃんとあることを意識して描いていきましょう。
まずは1本1本描いていき、アングル的に隠れてしまうところをあとで消して指を描く練習をしましょう。
手の平を描こう
手の平の大きさは人によって少し差がありますが、手の平と指の割合は大体それぞれ半分ずつくらいです。
さらに、手の平の上部1/3くらいに手相で言うところの頭脳線や感情線があります。
手の平を描くときはまず、 四角い土台に親指の付け根の筋肉をパーツとして組み込んでいきましょう。
親指と付け根の筋肉も、だいたい1/2ずつの大きさです。
さらに親指の関節ごとに均等な長さになるように描きましょう。
指がある部分は海岸のように、斜めを意識します。
指と手の平をくっつけよう!
手の平と親指が描けたら、アーチを意識して手に4本指を配置します。
手の平を通った骨が指になるのを意識して、放射状に描いていくと自然な手が描けますよ!
☆ 間違えやすいポイント ☆
気づいていましたか?
4本の指を曲げた時、曲がるのは“指の付け根”ではありません。
実際に指の付け根で曲げようとしても、まっすぐな骨があるので曲がりません!
手の平側から見ると、曲がるのは頭脳線などのシワがある部分です。
指の第三関節は手の平の中にあるからです。
なので、曲げた指を描く場合は指の付け根ではなく、第三関節(頭脳線や感情戦あたり)を意識しましょう!
おわりに
今回は手の描き方を紹介しました!
実際に手を描く場合は、コツだけに頼るのではなく、やはりしっかり実物を観察して練習してみてください。
漫画やイラストなどで手を描く場合は、必ずしも実物の手を描かなければいけないのではなく、画面映えや綺麗さなどを重視してシワを省略したり、関節や動作をオーバーに描くというのも手法の一つです!
以上、ねこすけでした!(‘◇’)ゞ